守備戦術に関わる項目の組み合わせをすべて試して、それぞれの動きの違いを確認する企画。
今回は「リトリート、アグレッシブ、サイド」にしたときの動きの違いとなります。
目次
使用したシステム、戦術
システム:デフォルトの4-4-2
※ボランチはDMFにしています。
※プレースタイルで動きが変わらないようにプレースタイルは全て外しています。
戦術設定:守備の局面が増えるように「ディフェンスライン:低い」「守備人数:多い」、選手の動きがわかりやすいように「コンパクトネス:広い」にしています。
※コンパクトネス、フォーメーションによっても守備の印象は変わると思いますが、今回は「動きの違い」だけに焦点を当ててみます。
リトリートでの4-4守備ブロック
■基本の守備はリトリート(退却、撤退)での4-4守備ブロックを作る形です。
アグレッシブにしても基本の守備コンセプトはセーフティーのときと変わらないようです。
■相手の進行方向とパスコースを消しながら攻撃を遅らせる守備をしているSMF
縦への突破、縦パスを止めることに成功しています。
フォワードのプレスバック
■フォワードのプレスバックが効果的なシーン
セーフティーでもフォワードのプレスバックは効果的でしたが、アグレッシブでは追い回すようなプレスバックも見られました。
囲い込みでの守備
■セーフティーよりも寄せる動きが増えますので囲い込むような守備が増えました。
攻撃を遅らせながらプレスバックをして挟み込んでのボール奪取に成功したシーンです。
寄せが甘くかわされる守備
■4-4守備ブロックからDMFが寄せにいくシーン。
セーフティーよりも寄せにいくタイミングが早くなった印象です。
ただ、ほかの選手はリトリートの動きをしているので連動した動きとはいえません。
■フォワードとDMFが囲い込みをかわされるシーン。
寄せて奪えれば良いのですが、奪えないときはスペースが空いてしまいます。
■SMFが寄せますが、寄せが甘く簡単にパスを通されるシーン。
■CBが寄せていますが、寄せが甘くかわされるシーン。
低いラインでリトリートした状態からの寄せでは追いつかないシーンが目立ちました。
カウンターを受けたときの守備
■カウンターを受けたときに回されるボールを1人で追いかけ回すDMF
コースを切るのではなく、追いかけ回すだけで効果的な守備とはいえません。
■カウンターを受けたときに遠くのボールホルダーにプレッシャをかけようとしているシーン。
この位置からでは時間がかかり過ぎてしまいますので、追いついた頃にはパスを出されています。
その後、SMFの戻りが間に合わないサイドのスペースを使われていますので、ボールホルダーを追うよりも他の選手と同じようにリトリートをして守備ブロックを作ることを優先したほうが良かったのかもしれません。
寄せる守備とリトリート守備が噛み合わない動き
■SMFの寄せをかわされても低い位置で待ち受けるSB
この距離で待ち受けるよりも、少し詰めたほうが良いシーンです。
その後、SBも寄せにいきますが、追いつく前に前線にクロスを出されてしまいます。
アグレッシブ、セーフティー、中央の守備まとめ
守備タイプを「リトリート」から「アグレッシブ」に変えたことによる動きの変化としては下記のような動きとなります。
・寄せるタイミングが早くなった。
・攻撃を止めるのではなく、ボールを奪う守備が増えた。
・寄せが早くなったので囲い込むような守備が増えた。
・前線からボールを追いかける守備が増えた。
セーフティーのときは自陣エリアに引き込んで「網にかかるのを待つ」ような守備でしたが、アグレッシブは「積極的に奪いにいく」ような守備をする場面が多くなりました。
ただ、リトリートする動きと寄せる動きが噛み合わない場面も多く、
結果的にはスペースを使われて前線にパスを出されるシーンが増えてしまっています。
今回の試合では「ディフェンスライン:低い」「コンパクトネス:広い」にしていますので、尚更、その傾向が強まったかと思います。
戦術オプションの設定、フォーメーションによっては若干印象は変わるかとは思いますが、今回の設定での試合を見ての感想としては
どの位置で、どんな形でボールを奪うかを決めずにチームコンセプトを決めるのは危険
だなとあらためて感じました。