「サッカー界で名将と呼ばれる監督達の戦術をウイニングイレブンクラブマネージャー(通称ウイクラ)で再現する」という自己満企画の第5段!
現代サッカーで名将といえば・・・この監督は外せません。
まさに優勝請負人!
今まで獲得したタイトルは数知らず
緻密なデータ分析と洞察力に優れた稀代の戦術家
「スペシャル・ワン」ことジョゼ・モウリーニョです。
目次
今回の戦術再現に向けて
今さら経歴を説明をする必要もないぐらいスペシャルな監督ですので前置きは省きますね。
今回のウイクラ戦術再現は
インテルを率いていた2009-10シーズン
イタリアクラブ史上初となるセリエA、コッパ・イタリア、UEFAチャンピオンズリーグの三冠を達成したときのモウリーニョ戦術の再現を目指します!
とは言ってみたものの・・・
モウリーニョの緻密な守備戦術をウイクラで再現するのは
かなり厳しい印象があります。
また、優勝請負人と呼ばれるモウリーニョ監督ですので
守備的でそれっぽいね
ではなく
勝てる戦術でないと意味がありません!
「勝ち負けよりも自己満足」がモットーのウイクラ戦術ブログの管理人としては、かなりハードルの高い監督となりますね。
でも、数日間「あーでもないこーでもない」と試行錯誤を繰り返して、モウリーニョ・インテル感を感じる戦術設定が出来たような気がします(`・ω・´)ゞ
モウリーニョの戦術的特徴
モウリーニョといえば、まずは「徹底した組織的な守備戦術」ですよね。
初めてチャンピオンズリーグで優勝したポルト時代から現在のユナイテッドまで、率いるチームの選手層や相手チームによってシステムは変更していますが、基本路線は「組織的な堅い守備からのカウンター」といって間違いないですね。
でも、どこにでもいる弱小チームがやるような「引いて守って、前線にロングボールを蹴り込んでのカウンター」だけではないのがモウリーニョの魅力です。
■インテル時代の戦術
メディアや相手チームからは「ただのリアクションサッカー」「攻撃のアイデアがない」「守備的過ぎる」と揶揄されることも多いモウリーニョですが、その言葉から受けるイメージとは異なるサッカーだと私は感じていました。
1年目はイブラヒモビッチにロングボールを放り込み、そこからの展開で攻撃を作るというセリエAならではのダイレクトプレイも目立ちましたが、2年目は速いカウンターの中にショートパスのコンビネーションを織り交ぜた華麗な攻撃が増えています。
バルセロナ戦のように守ると決めたときは徹底的に引いて守りますが、チェルシー戦、決勝のバイエルン戦で見せたサッカーは決して「守備的過ぎる」と言われるようなサッカーではありません。
「組織的で堅い守備」と「連動した速いパスワークに個人技を生かしたカウンターアタック」の攻撃的サッカーだと私は思うのです。
モウリーニョが最終的に作り上げたチームは、まさに最強と呼べる魅力的なサッカーを展開していましたね。
今回、モウリーニョ戦術を再現するため、どのシステムにするか迷いましたが、個人的な好みでインテル2年目の4-2-1-3を取り上げてみます。
ミリート、エトー、スナイデル、パンデフの4人&マイコンの攻撃が光りまくる魅力的な4-2-1-3です。
その他のシステム、チェルシー時代、レアル時代以降は今後のモウリーニョ・シリーズとして取り組んでいきたいと考えています。
戦術設定、フォーメーション
再現を目指して設定した戦術、フォーメーションはこちらです。
・システム:4-2-1-3
・ボランチはDMF
※ボックストウボックス、ビルドアップを持っている場合は無効にします。
戦術 | |
---|---|
攻撃タイプ | ポゼッション |
ビルドアップ | ショートパス |
攻撃エリア | 中央 |
守備タイプ | フォアチェック |
プレッシング | セーフティ |
攻守レベル | 守備時:パーク・ザ・バス
ボール保持時: バランス~超攻撃的 |
戦術オプション | |
---|---|
ポジショニング | 流動的 |
サポート距離 | 近い |
攻撃人数 | 多い |
追い込みエリア | サイド |
ディフェンスラインの高さ | 高い |
コンパクトネス | 狭い |
守備人数 | 多い |
オフサイドトラップ | OFF |
モウリーニョの守備戦術を再現
■守備戦術の特徴
まずはモウリーニョの守備戦術の印象をピックアップしてみます。
・自陣深いエリアにコンパクトな守備ブロックを作る。
・守備時もラインを上げられるときは上げて陣形をコンパクトにする。
・ボールロスト時は中盤の選手がプレッシャーをかけて時間を稼ぎ、その間にディフェンスラインを整える。
・守備ブロックの密度を上げるため、流れの中で5バックにしたり、4-5-1のブロックを作る。
・相手につられて空いたスペースは別の選手で穴埋めをする。
・ゴール前に人壁を作ってゴールを死守する。
このような印象です。
実際には色々と約束事があるようですが、基本的には「低いライン設定で無理にボールを取りにいかない、人数をかけた若干リトリート気味の守備」となります。
そうなんです。
ウイクラでは(守りきるのが)難しい、リトリート気味の戦術になるのです。
モウリーニョの戦術再現に向けて、なんとかバランスのよい守備設定がないかと散々試してみましたが、結局はクーペルの記事で書いた内容と同じ流れとなってしまいました。
自分のチームより総合値が上の相手の場合、「リトリート」では守りきれないという流れですね。
というわけで、今回の守備設定は、クーペル戦術でご紹介した「フォアチェック&パーク・ザ・バス&ハイライン作戦」を採用します。
※守備タイプを「フォアチェック」、攻守レベルを「パーク・ザ・バス」、ディフェンスラインを「高い」にした矛盾した設定による低い位置でのブロック形成作戦です。
参考記事:「ウイクラでクーペルの堅守速攻、高速カウンター戦術を再現できるか」
■守備戦術のポイント
「フォアチェック&パーク・ザ・バス&ハイライン作戦」により低すぎず、高すぎない絶妙な位置に守備ブロックを作ることが出来ました。
この設定により「ボール保持者への潰す動き」「積極的なインターセプト」をする場面が通常の設定よりも増えていると感じます。
また、ボールの位置によってブロックの位置を上下させるため、相手に前を向かれる余裕、スピードに乗った攻撃をさせるスペースは作らせないことにも成功しています。
相手に余裕とスペースを与えない積極的な守備からはモウリーニョらしさを感じられるかと思います。
また、裏を取られることも滅多にありませんので、ソリッドな守備戦術を試したい方にはオススメの設定です。
モウリーニョの攻撃戦術を再現
モウリーニョの攻撃戦術の印象をピックアップしてみます。
※今回は2年目(パンデフ入団後)の戦術再現が目標です。
・足元へのショートパスでの速い連携でカウンターを仕掛ける。
・3トップとスナイデルは流動的な動きでポジションチェンジを繰り返す。
・ウイングは外に開いて縦に抜けるのではなく、中央に寄る動きが多い。
・ウイング(エトー)が中央に寄り、サイドバック(マイコン)が大外を攻める。逆にウイングが外に開き、サイドバックがインナーラップをする動きもある。
・カウンターが止められたときはポゼッションに切り替えてトラインアングルを作った連携から崩す。
このような印象を受けました。
セリエのチームではないような攻撃ですね。
■攻撃戦術のポイント:カウンターアタック
モウリーニョといえばカウンターです。
そして、インテルで作り上げたショートパスによる高速カウンターは最高にぞくぞくする攻撃でした。
というわけで「ビルドアップ:ショートパス」にします。
また、足元への細かいパスでの連携を作るために「ポジショニング:流動的」「サポート距離:近い」「攻撃エリア:中央」にします。
最後に1番のポイントは「攻撃タイプ:ポゼッション」です(超重要)
今回の戦術設定は、まずは「堅固な守備」を作ることから始めていますので、攻守レベルを「パーク・ザ・バス」にしています。
でも、パーク・ザ・バスのままでは攻撃が成り立ちませんので、ボールを奪った後は攻守レベルを上げる必要があります。
ここで問題が発生しました。
ロングボールでのカウンターでしたら、前線の選手に裏を抜ける動きをしてもらうためにボール奪取後は攻守レベルを上げても問題はありませんでした。
でも、ショートパスの場合は
①自陣深いエリアでボールを奪う
②攻守レベルを上げる
③前線の選手が上がる動きをする
④自陣エリア(低いエリア)からパスを出したいのに前線の選手が上がりすぎるとパスが出せない
⑤カウンター攻撃が止まる
となることが何度もありました。
仕方がないのでロングボール設定にしようかなとも思いました。
インテルでも裏を抜けるミリートへのロングボール一発のカウンターもありますからね。
でも、違う!
モウリーニョがインテルで目指したのは、引いた相手でも崩すことが出来るようなカウンターからのポゼッションに切り替え可能な二段階攻撃だと思うのです(多分)
というわけで編みだした技が
「ビルドアップ:ポゼッション」「攻守レベル:超攻撃」にすることによる強制カウンターアタックです。
これはパーク・ザ・バスから攻守レベルを上げることによる「陣形の推進力」をカウンター攻撃の勢いにつなげるというテクニックとなります。
流れとしては
①自陣エリアでボールを奪う
②攻守レベルをバランスまで上げる
③見方選手が前へ進む動きをするのでパスが出しやすくなる
④相手陣内に入ったら攻守レベルを一気に上げる
⑤攻守レベルを一気に上げても、ポゼッション設定が効いているので前線の選手がパスを受ける動きをする
⑥見方選手の前へ進む動きがさらに上がるのでラストパスが出しやすくなる
⑦パスコースが増えることにより多彩な攻撃が出来る
となります。
この設定をすることにより、モウリーニョがインテルで作り上げた「足元へのパス交換による速いカウンター」を再現することが出来ました。
華麗なカウンターが決まると最高ですよ。
モウリーニョ戦術まとめ
今回はかなり苦戦しましたが、最終的にはなかなかの設定に仕上がった印象があります。
堅い守備設定が前提となっておりますので、少しぐらい戦力差が上の相手でも勝てる設定となりました。
ただ、モウリーニョの戦術は、私のような素人には気付くことさえ出来ないぐらい細部まで緻密な戦術なのだと思います。。
色々な書籍が出ているようですので、今後の戦術再現のためにも勉強してみたいですね。
■モウリーニョ風の試合動画
今回は「戦力差が少し上の方」と「戦力差が少し下の方」の二本立てとなります。
どちらの試合も勝利することができましたので「優勝請負人の戦術再現」としてはめでたしめでたしです。
こちらの試合の1点目、ジエゴ・コスタの落としだけでお腹いっぱいです(^o^)
■速いカウンター攻撃がお好きな方にはコチラの戦術もおすすめです!