ウイクラでクーペルの堅守速攻、高速カウンター戦術を再現できるか【4-4-2】

サッカー監督の中でも戦術家と呼ばれる名将達の戦術をウイニングイレブンクラブマネージャー(通称ウイクラ)で再現するという無謀な企画。

記念すべき第一弾は・・・

カウンターの鬼、エクトル・クーペルです。

90年代終わり頃から2000年初頭にかけてマジョルカバレンシアインテルを率いて名将と呼ばれるような大活躍をした監督ですので、20代の方には馴染みがない監督かもしれませんね。

でも、アラフォー世代のオールドサッカーフリークでしたら、「クーペル」と聞いただけで私のようにテンションが上がる人、もしくは拒否反応を起こす人と戦術の傾向的に好き嫌いがはっきりと分かれる監督だと思います。

クーペルの戦術的特徴

そんなクーペルの戦術的特徴をピックアップしてみますね。

・深いライン設定と徹底した守備戦術で自陣に守備ブロックを作り、ボールを奪ったら高速カウンターをしかける堅守速攻スタイル

・9人で守って2人だけで攻めるアンチフットボールと揶揄されるスタイル

・システムは4-4-2フラットしか使わない(実際は他にも使っています)

・選手を自分の戦術の歯車として駒のように扱う軍隊スタイルを好む

まぁ、だいたいこんなイメージがあると思います。

でも、誤解されている部分も多かった印象がありますね。

クーペルはマスコミ受けが悪かったようで、マスコミからの印象操作によって損をした部分もあったのではと思います。

強豪と呼ばれる前のバレンシアを2年連続でチャンピオンズリーグ決勝まで進めたのに(ちなみに2年連続で準優勝、マジョルカ時代にUEFAカップでも準優勝しているのでシルバーコレクターと呼ばれています)「守備的過ぎる」「試合内容がつまらない」とサポーターにまで言われ、「4-4-2だけで戦術に柔軟性がない」などと非難されるような記事が目立ちました。

アンチフットボールの権化みたいな扱いだった記憶がありますね。

クーペルカウンターの魅力といえば

しかし!!

実際にはそんなことを言われ続けるような悪い監督ではないと私は思うのです。

たしかに、自陣深いエリアにきっちりとした4-4ブロックを作って、相手の攻撃を受けとめる試合展開からは「守備的」な印象を受けるのも仕方ないとは思います。

でも、その組織的守備はボールを奪ってからの高速カウンターを仕掛けるための準備だととらえると印象も変わります。

「引いて守ってカウンター」は格上相手の常套手段ですが、クーペルが作ったチームが仕掛けるカウンターはそこら辺の弱小クラブのそれとは全然違いましたからね。

ボールを奪った瞬間に

キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!

となり、2トップにサイドハーフはもちろん、ポジションが良ければボランチの選手もマリオのスター状態でグイグイと全力疾走で相手ゴールに突撃する姿は興奮します。

その攻守の切り替えの速さと切り替えてからの展開の速さはハマると本当にスペクタルです。

ロングボール一発で裏を取るときもあれば、細かいパスをワンタッチ、ツータッチで繋ぎながら押し上げるダイナミックなカウンター攻撃は見事としか言えません。

特に1999-2000シーズンのバレンシアで魅せたカウンターアタックはモウリーニョレアルの鬼カウンターと比較しても見劣りしませんね。

インテルでの失敗

ただ、そのような偉大な成功を積み上げてきたクーペルですが、インテルの監督としての道を選んだのが運命の分かれ道でした。

私は今でもクーペル時代のインテルは大好きですが、グダグダな試合も多く、クーペル嫌いな人達からの印象は、さらに悪くなったと思いますね。

では、あれほどの結果を出し続けていたクーペルの戦術が、なぜインテルでは上手く機能しなかったのか。

色々な要因があるとは思いますが、素人目にみて感じることはクーペルの戦術に合う選手が少なかったことです。

クーペル戦術を成功させるため、バレンシア時代を再現させるために必要不可欠なピースはメンディエタ、キリ・ゴンザレスのような「攻守に走り回って貢献できるダイナモ的なサイドハーフ」です。

 

しかし、インテルはモラッティ会長の好みで毎シーズン選手を買いまくって、毎シーズン迷走を繰り返すというスタイルでしたので、クーペルの希望は通らなかったようです。

そのため、決めるときは一人で決めるけどムラがありまくってサイドハーフは絶対に向かないレコバ、守備に難があるウイングが本職のセルジオ・コンセイソン、走り回るけどサイドではもったいないセードルフ、ファンタジスタ系のモルフェオなどでサイドをまかない続けるしかありませんでした。

組織的な戦術作りが得意なクーペルといえども、最適なバランスを見つけることが最後まで出来なかったようですね。

また、当時のセリエは今よりも守備的な戦術をしくチームが多かったのでクーペルのカウンター戦術との相性は悪かったのだとも思います。

ただ、それでも1年目からスクデット寸前(最終節に撃沈)までもっていき、2年目はセリエで2位、CLでは準決勝(アウェイゴールの差でミランに負け)まで進めたのは流石の名将の手腕です。

3年目途中で解任されてしまいましたが、もう少し辛抱してクーペルのインテルを見続けたかったですね。

今はエジプトの代表監督をしているクーペル氏。

アフリカカップでは準優勝と相変わらずのシルバーコレクターぶりですが、モハメド・サラーという相性バッチリのエースを抱えているエジプト代表チーム。

トーナメントには強い監督ですので、今回のワールドカップでは要注目のチームですよ。

ウイクラでクーペル戦術を再現したい!

思い入れがありすぎて前置きが異常に長くなってしまったところで、本題のウイクラに移ります。

クーペルの戦術的特徴をおさらいすると

・自陣に引いた守備ブロックによるゾーンディフェンス&徹底守備

・縦、横にコンパクトにしたブロックで奪ったボールを素早くサイドに展開して高速カウンターを仕掛ける

・システムはバレンシア、インテルで多用した4-4-2フラット

こんなところでしたね。

堅守速攻はウイイレの王道ともいえる必勝パターンですので、ウイクラとの相性も悪くないはずです。

守備のコンセプト作り

まずは、カウンターを仕掛けるための守備のコンセプト作りから。

ただ、ここが一番の難所となります。

ウイクラで引いて守るのは得策ではない印象があります。

本家ウイイレでも攻撃側が有利なバランス調整になっているようですので、引いて守るよりも前からプレッシャーをかける人が圧倒的に多いようですね。

誰もが一度はやったことがあるかと思いますが、5バックでラインを低くしてパーク・ザ・バスにしても90分間無失点で切り抜けることは稀だと思います。

ほとんどの場合、サンドバック状態になり、こぼれ球をつめられたり、引いたディフェンダーの間を前を向いて簡単に抜けられたりします。

それでも何とかしのいでいても、ロスタイムのコーナーであっさりと失点したりします。

選手特性の差、戦力差によるエフェ調整、色々とあるのかもですが、引いて守るのが難しいのは変わりません。

しかし、クーペルの基本的守備コンセプトは「自陣深いエリアにコンパクトは守備ブロックを作ること」から始まります。

ですので、色々な設定で試しました(遠い目)

設定を試行錯誤している間に★7、★6の選手が何の活躍もせずに年齢を重ねて何人も引退していきました(涙目)

低い位置での守備ブロック形成までの試行錯誤

この画像はシメオネのアトレティコですが、このような深い位置でのコンパクトな4-4ブロックを作りたいのです。

というわけで色々と試します。

■低いディフェンスライン&リトリート&攻守レベルを下げてみる

まず、引いて守るのなら「低いディフェンスライン」「リトリート」そして「攻守レベルを下げる」のが定石だと思いますが、この設定で守りきるのは実際のところ難しいです。

ラインを低く設定すると、当然ですがバイタルエリアにスペースができます。

ディフェンスラインと中盤の間のスペースで前を向かれたら高確率で失点してしまいますからね。

■リトリートでアグレッシブにしてみる

ならば、リトリートでもアグレッシブにすればバイタルに侵入した相手を潰せるのではとも考えました。

ただ、そうするとラインが崩れて、その空いたスペースを飛び出した相手に使われ即失点に繋がります。

また、プレッシャーをかけずにズルズルと押し込まれるように下がるだけになることも多く、押し込まれすぎた状態では4-4のブロック守備ではなく、ゴール前になんとなく人壁を作っているだけになってしまいます。

当然、ゴールまでの距離は遠く、ボールを運べる見方選手も押し込まれているため、効果的なカウンター攻撃に繋げられません。

■ディフェンスラインラインは高め&リトリートにしてみる

それなら、「ラインを高めにしてリトリートにすれば少しは前で止めれるかも」と試してみましたが、結果はあまり変わりませんでした。

■ラインは低い&リトリート&攻守レベルは上げてみる

次に試したのが「ラインは低め&リトリート」だけど「攻守レベルは上げる」でした。

この方法にすることにより、守備ブロックの位置が前よりになるため、高い位置で奪うことが増えました。

そして高い攻撃意識の影響から一気にカウンター攻撃に繋げられるようにもなりました。

これはイケる!

と思ったのですが、攻撃時、全体的に前よりの重心になるため、カウンターからの失点が増えてしまいました。

どうすればいんだろう。。。

そして編み出したのが、この戦術設定となります。

守備に関わる項目はこうなります。

・システム:4-4-2(ボランチはDMF、4CB)

・追い込みエリア:サイド

・ディフェンスラインの高さ:高い

・コンパクトネス:狭い

・守備人数:多い

・オフサイドトラップ:OFF

フォアチェック

セーフティ

この設定だけを見ると「高いディフェンスラインから前プレをしかけてショートカウンター」になりそうですよね。

それはそれで有効的な戦術ですが、ラインを上げることにより裏を取られる可能性が高まります。

そして、そんなリスクのある守備戦術はクーペルはやりません(多分)

では、どういうことかというと

この戦術設定の肝になるのは「パーク・ザ・バス」となります。

パーク・ザ・バス&高いラインでガチガチのブロック形成

高いディフェンスライン&フォアチェック」と「パーク・ザ・バス」は真逆のコンセプトとなりますので相性は悪いと感じる人も多いと思います。

ただ、この相性の悪さを逆手にとることにより、固い守備ブロックを作ることができるのです

試合展開を見ているとパーク・ザ・バスにすることにより相手ボールになったときは全体が低めの重心にリトリートする動きをします。

ボールの位置によって、ブロックの位置をコンパクトに保ったまま、微妙に上げたり下げたりしている様子をみているだけでニヤニヤできます。

ただ、リトリートするといっても、フォアチェックにしているからなのか、ラインを高めに設定しているからなのかはわかりませんが、通常のリトリートのようにずるずると撤退するわけではありません

ボールに近い選手は相手にチェックするような動きをするのですが、セーフティにしているので(ここ重要)やみくもにアタックするのではなく牽制するよな動きで結果的にディレイをして攻撃を遅らせます。

↓ディフェンスラインと中盤をコンパクトにした4-4ブロック

その間に4-4のブロックを作る時間をかせぎ、ボールの位置によってじわじわとブロックの位置をさげる動きをします。

相手は前を向いてスピードにのった攻撃をすることが出来ませんので第一目標である「相手のカウンターを止める」ことに成功します。

そして、自陣エリアのセンターサークルを過ぎたあたりでボールを奪う動きが始まります。おそらく高いディフェンスラインにしていることにより「ここから先は侵入させない」というラインを作ることが出来ているようです。

↓チャレンジ&カバーでディアゴナーレ形成中

↓奇跡的にほぼ同じ局面

前後左右にコンパクトなブロックが形成されているため、フォワードに縦パスを入れても前を向く前に潰せるor前に出てインターセプト。ファーストチャレンジをかわされても次のカバーで止められます。

↓ペナルティエリア前に超コンパクトなブロック形成

ラインを高めのフォアチェックにしているのでディフェンスラインは下がりすぎないようです。でも、パーク・ザ・バスで中盤の守備ラインは下がっているため、バイタルエリアを封じ込めることに成功しています。

この局面ではシュートを打たれますが、コースを切って止めています。

理想をいえば、横幅がもっと狭くなればよいのですが、これは仕様上の問題ですので今後に期待ですね。

いい位置で奪えるのでカウンター攻撃に繋げやすい

効果的なカウンター攻撃をするにはボールを奪う位置が重要ですよね。

その点でも、この戦術設定は色々とメリットがあるようです。

相手が前掛かりになり、自陣エリアに10メートルぐらい攻め込まれたところで奪えると、裏を狙えるスペースがありますのでスピードにのったカウンターが狙いやすいですよね。

相手ボールのときは「パーク・ザ・バス」にしているので引き込むようにブロックを下げていくのですが、「フォアチェック」にしているので守備の意識は前にあるようでタイミングのよいタックルをする場面が多くなります

相手がトラップした瞬間に前への意識でボールを奪い、その勢いのままカウンターに繋げられると

キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!

となりますね。

カウンターアタックを成功するために必要なこと

ここまでの設定で守備はかなり安定しました。

戦力差が50近く上の相手でも無失点で抑えることも珍しくありません。

でも、パーク・ザ・バスでは攻撃が成り立ちません。。。

マイボールになっても、見方選手はほとんど上がることがないため、ボールを持った選手はパスを出すことも出来ずに単独突破をするしかありません。

当然、そんな攻撃では潰されて終了です。

せっかく守備を固めても、カウンターが出来ないのではクーペルらしさがありません。

では、どうするかというと・・・

攻守の切り替えは手動でやるしかありません!!

攻守の切り替え操作でコーチング気分を味わう

パーク・ザ・バスでは攻撃の形が作れませんので攻撃時は攻守レベルを手動で上げます。

そのときの上げる判断としては

マイボールだけどカウンターは難しいとき:バランス

カウンターが出来そうなとき:超攻撃的

ボールを奪われたら:すぐにパーク・ザ・バスに戻す

切り替えるタイミングとして「ボールを奪えそうかな」というときはマイボールになる前にレベルを上げたりもします。

逆にこちらのカウンター攻撃が止められそうなときは早めにパーク・ザ・バスに戻します。

このように「試合展開を読む」ことが、この戦術設定の肝でもあります

そして、狙い通りの展開からカウンターでゴールが決まると・・・

喜びが爆発します。

一人でガッツポーズとかしちゃいます。(危ない人です)

攻撃時のコンセプト

つぎに攻撃時のコンセプト、戦術設定となります。

攻撃に関わる項目はこのようになります。

・ポジショニング:流動的

・サポート距離:遠い

・攻撃人数:多い

この設定のポイントは「流動的なポジショニングでFWの選手がサイドに流れる動き」を作ることです。

※上の画像は左からカウンターで攻めている局面です。

※イグアインがサイドに流れるように走り込んでいます。

低い位置でボールを奪ったあと、前線にロングボールを入れるのが一番シンプルなカウンターアタックにになります。

ただ、FWの選手がまっすぐ前に走り込んでも相手CBも並走しますので、なかなかシュートチャンスまでは持っていけません。

ですので、狙うのは攻め上がってガラ空きになったサイドバックの裏のスペースとなります

そして、サイドに流れたFWからシンプルなクロスを期待します。

上手くいくとFWの選手2人だけでゴールできます。

カウンター好き、クーペル好きとしては、最高に痺れる瞬間です。

9人で守って2人で攻めると揶揄されたクーペルならではの高速カウンターアタックとなります。

また、流動的にすることにより「フォワードはサイドに流れる→サイドハーフが中央の空いたスペースに駆け上がる」といったクロスオーバーをする動きも見れます。

サイドハーフがサイドを突く攻撃も良いですが、自陣エリアの守備から攻撃に移るまでのスピードを考えると、サイドを突くのはFWに任せたほうが高速カウンターが決まりやすいと思います。

※ラインブレーカー持ちのFWのほうが、この形を作りやすいので、ボックスストライカーやポストプレイ持ちの選手しかいない場合は「プレースタイル」を無効にしたほうが良いかもしれません。

攻撃に関してはこんなところです。

重要なことは「華麗なパスワークをしたい等と色気を見せずに効率重視、スピード重視のカウンターに徹する」ことです。

■この戦術が向いていると思われるタイプ

□1-0で勝つことがサッカーの醍醐味だという人

□裏を取られるのが嫌いな人

□組織的な守備を見ているだけで幸せを感じられる人

□勝ち点1をもぎとるだけで嬉しくなれる人

□シメオネのアトレティコが好きな人

■この戦術が向いていないと思われるタイプ

□「無様に勝つことを恥と思え」というクライフイズムの人

□守備?シラネという人

□バルセロナが好きな人

ウイクラ試合動画、バレンシア時代の動画

最後に今回の戦術設定をした試合動画をご紹介いたします。
※戦術による差を解りやすくするために、ほぼ同じ戦力数値の方を選ばせていただきました。
押し込まれることもありますが、危険なシーンもなく、狙い通りの試合展開となっております。
※イグアインのオーバーヘッドが決まっていたら最高でした(泣)

1999/2000シーズンのバレンシアの試合です。

■堅守速攻の戦術がお好きな方にはコチラの戦術もおすすめです!

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